SafeBurnは本物か?
バッファーアンダーランを検討する。

私の使っているヤマハ製CDRドライブ(CRW3200)には、SafeBurnと呼ばれるバッファーアンダーラン回避機構がついています。

で、ですね。このドライブの製品紹介のページ(http://www.yamaha.co.jp/product/computer/products/crw3200/crw3200.html)には、バッファーアンダーランに関する説明(http://www.yamaha.co.jp/product/computer/handbook/hb04.html)があります。

はい、すばらしい機能ですね。
私は過去に何枚CD−Rをバッファーアンダーランで捨てたことか。

「データのギャップ長さは理論上 1ミクロン以下(測定不能)。」だそうです。
「ミクロン」とは何でしょうか。って、さすがに知ってますか?
はい、「ミクロン」とは、すでに廃止された単位で、現在は「マイクロ」です。
というか、長さ単位がありませんねこれ。1ミクロンインチでしょうかねぇ(笑)。
まあ、それはそれとして、結局ミクロンとは何でしょうか。
ミクロンとは、「1/1000000」の事です。つまり、先ほどの紹介記事では、1/1000000メートルと言いたいんでしょう。つまり、1/1000ミリメートルですね。
はて、1/1000ミリメートルってどのくらいなんでしょう・・・。とりあえず、定規でしか物を測ったことがない人にはまったく想像がつかない世界だと思うので、CDの規格から想像してもらいましょう。

ということは、CDの構造を知っておかないと話が進みません。
CD−Rが普及した今、CDの構造を詳しく説明したページは多数ありますので、ここでは説明しません(つまり面倒なんだけどね)。
私が見つけた中では、日刊工業新聞社の、ディスクからナゼ音を再生できるが適度に詳しくてわかりやすいと思います。

はい、読みましたか?

ピット列の間隔が1.6ミクロンだそうです。とすると、髪の毛は48ミクロンですか。じゃあ、1ミクロンって髪の毛の1/48の太さですね。つまり、やっぱり想像もできないくらい小さい単位です。

で、さらにこの説明に注釈。
「ピットの長さは,0.87〜3.18ミクロンまでの9種類。」とあります。
これは、0.87〜3.18まで、約0.3ミクロン毎に9種類ある、ということです。
つまり、
・0.87
・1.17
・1.47
・1.77
・2.07
・2.37
・2.67
・2.97
・3.18
です。
で、もし、今2.07のピットを作ろうとして、SafeBurnが発動、1ミクロンの精度で継ぎ目ができたとすると・・・・
1.07〜3.07ミクロン。



・・・・・以上。


と、言いたいところですが、もう一箇所突っ込み。

CDの中にはピットが10億個もあるらしいですね。
で、その中で100回バッファーアンダーランが発生すると、エラー発生率は何パーセントでしょう。
はたして、グラフに表記できるような割合でしょうか。。。。



ま、まあ、つまりですね、今書いたことを要約すると、
・1ミクロンはCDにとって小さい値なのか疑問
・でもどうせ↑でエラーになったって所詮割合的には若干
と、いうことです。

以上。


カタログスペックにはだまされないようにしましょう。


P.S.
バッファーアンダーラン防止機能の精度の計算や、エラー発生率の計算は概算であり、正確な計算方法ではありません。
というか、ネタを解りやすくするためにかなり適当です。

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裕之  
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