Konami日本語ワードプロセッサ EC700

Konamiから発売されていたワープロソフトです。今更になって知りましたが、CanonのVWU-100というソフトのOEMらしいです。
今から考えるとかなりしょぼいワープロですが、当時はかなり活用してた覚えがあります。
当時、書院のWD-A10(?)が家にあったのですが、液晶が1行しかなくて、しかも10文字くらいしか表示されないようなワープロ専用機で、
それにくらべればかなり便利だった覚えがあります。
ちなみに、MSX用プリンター(FS-PA1)を買ったのはずっと後です・・・。
まあ当時お子様だったので、当然自分専用にワープロ専用機とかMSXとかがあるわけでもなく、親のを借りてたんですけどね。
今思うと当時何故これだけ買った(親が)。


ところでこれ、本体(EC701)と第1水準漢ROM(EC702)に分かれてるのですが、
それにしても本体(左)がでかいですよね。どう考えても漢ROM以上になにか入ってますよね。
というわけで、むしろなぜ今まで気にしてなかったかレベルではありますが、これはどういう物なのか調べてみました。
※漢ROMは何も面白みのない単なる漢ROMなので省略。


Canonって書いてますが、とりあえずROMが4つ乗ってますね。
写真だと型番までわからないですが、27C256(256Kbit)が1つと、HN62301AP(1Mbit)が3つの、計416KByteです。
やっぱり漢ROMよりだいぶ容量ありますね。
容量的にはメガロムの分類ではありますが、少なくともコナミマッパーではないです。ASCIIマッパーでもないです。
どうもググっても情報出てこないですし、プログラムちらっと見た限りだと、先頭でバンクレジスタ初期化してるとかはなさそうで、
ぱっと見でバンクレジスタの動きが分からなかったので回路追ってみました。


※クリックするとpdfで見れます。

回路を見ると、バンクレジスタはbff8-bfffに存在します。そこまでわかればソフトはアタリをつけて簡単に調べれますので、調べたこところbfffを使用しているようです。
ページ1は16Kバンクでバンク切り替え、ページ2はバンク切り替え機構を持たず、27C256の前半16KBが必ず現れるようです(ただしbff8-bfffは読み出し不可)。
また、データバッファにLS640が使われているので、内部ではデータバスは反転しています。
そのため、例えばbank00を選択したいときは、ffを書き込む必要があります。
バンクとROMのマッピングは以下でした。以下、反転しない値(bfffに書き込む値)で記載します。
bank00:27C256の後半16KB
bank01-07:bank00のミラー
bank08-1f:読み出し不可
bank20-37:1Mbit ROM×3が連続
bank38-3f:読み出し不可
bank40-ff:bank00-3fのミラー
となっていることがわかりました。
読み出し不可のところをアクセスすると、LS640の入力側が浮くので良くない気がするなー。


というわけで、何の役に立つのか、というかそもそもこのカートリッジ持ってて実機使える人何人いるんだろうって気はしますが、
ROM DUMPソフトを作ってみました。DOS2用です。→[53] DUMPER.LZH
A:\>DUMPER [SLOT番号]
で、カレントにイメージファイルを作ります。

そういえばこのソフト、機種ID(002Dh)の判定にバグがあって、MSX2+以降だと正常に動きません。
修正してEPROM焼き直せばソケットなので簡単にアップデートできます。
できますが・・・、連文節変換あるJEのほうが遥かに便利なので、あえて2+とかturboRで動かす意味もないですね。
感想、要望、バグ報告、その他何かありましたら、メールもしくは掲示板にてご連絡ください。
裕之  
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